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ブライアン・ジョーンズ ストーンズから消えた男 Stoned [ローリングストーンズ]





1969年に死去してしまい70年代を生きられなかった、ザ・ローリング・ストーンズのブライアン・ジョーンズを描いた、2005年のイギリス映画。

日本でキース・リチャーズが人気者になるのは1980年も越えた頃からで、理由は有名無名問わずミュージッシャンサイドの人間達が、R&R(R&B)バンド、エレキバンドの中でのリズムギターの重要性とキースの作曲センスを高く評価するようになってから、80年代になって次世代の若者達にパンク、バンドムーブメントが起きてから、ふぉーくスタイルからロックに転身したRCサクセションの新メンバー、古井戸のチャボ、仲井戸麗市氏がとてもキースに似ていた、忌野清志郎氏がストーンズを絶賛してから、いかにも!キース節のイントロのギター一発でカッコいい!「スタートミーアップ」が日本でも大ヒットし、ライブ映画「 Let's Spend the Night Together」も好評だったから等の理由があげられます。

1970年代はロックバンドの評価は、少なくとも日本ではリードギタリストのリードギターソロに対してのソレが圧倒的でしたので、ザ・ローリングストーンズもブライアン・ジョーンズの後釜として加入したミック・テイラーがとても人気が高く(脱退後も)、又、1960年代後半のグループサウンズ、GSブームの頃は、そのルックスの良さとストーンズのリーダーという事で、ブライアン・ジョーンズが圧倒的に!人気が高く、キースを賞賛する空気というのは、希薄だったのが本当であります。

実際この映画でも、ミックやキースはブライアン・ジョーンズが大好きなブルースをやる為に集めたメンバーという描き方をしており、ザ・ローリングストーンズの1枚目、2枚目のアルバムは正に!そのブライアン・ジョーンズ好みのブルース、R&R、R&Bのカヴァー曲中心のアルバムであり、キース曰く「ローリングストーンズは、イギリスでアメリカのブルースやR&Bを広める為に結成した」そのもののアルバムになっており、今や当たり前のアメリカのその手の黒人音楽をイギリスで一般的に広めたのは、ザ・ローリングストーンズ、ブライアン・ジョーンズの功績なわけであります。

又、日本の60年代当時の洋楽キッズ、ギターキッズも、ザ・ヴェンチャーズの次にストーンズの初期のこのアルバムやアニマルズのカヴァーで、ブルースを知った方はとても多いですし、世界的にそれまで知られていなかったアメリカのブルースを一般的にし、アメリカのブルースマン達の生活が潤うようになったのは(名声やカヴァーの印税含め)、イギリスのザ・ローリング・ストーンズ=ブライアン・ジョーンズ、そして抜群のカリスマ人気を誇っていたエリック・クラプトンが、インタビューで自分達の音楽はブルースの影響と言い続けたからで、まあ、ザ・ローリングストーンズの結成の動機「アメリカのブルースやR&Bを広める為」は、既にデビュー直後に叶ったと言えるわけです。



そして映画でも描かれているように、マネージャーのアンドリュー・ルーグ・オールダム(ザ・ビートルズのマネージャー、ブライアン・エプスタインの下で働いていた)は、カヴァー曲が幾ら売れても、人気を得てもオリジナル曲でないとバンドに印税が入らないので、リーダーのブライアンではなく、ミックとキースに曲を書かせるようになるわけで、映画ではブルースマン、ブライアン・ジョーンズが、ザ・ビートルズはポップスだからビートルズのようになる気はないと言っており、まあ、ブライアンがこう言った可能性はありますが、実際に、ならばポップスではないブルースを、ブライアンがオリジナルとして作る事を、アンドリュー・ルーグ・オールダムもミックもキースも禁止したわけではありませんし、キース曰くブライアンは曲が書けなかったとも言われています。

で、これも映画を観てもらえばわかる通り、ザ・ビートルズばりに人気者になって、女のコにきゃーきゃー言われ、皆、その恩恵には預かっていたものの一番!舞い上がっていたのもブライアンだったというのも、ファンの間では定説であり、一途に真摯にブルース道を極め自分の音楽の世界を築こうと、ブライアンが全くしていなかった、ドラッグと酒とセックスに溺れる日々だったのも、映画を観ればわかりますね。

同じようにドラッグと酒とセックスに溺れつつも、「仕事」だけは!きっちり!やり続けた、このへんがミックとキースとブライアンの違いなのでしょう。

若くして莫大な富と名声を得、信じられないぐらい女のコにモテると、その恩恵にあずかろう、ソレを収奪してやろうと「よからぬ輩」が友達、仲間面して寄ってくるのも世の常。ザ・ローリング・ストーンズレベルとはいかないまでも、ちょっと金回りがよかったり女っ気があると、10年来の友達のような顔をし満面の笑み浮かべ、知らない男達が集まってくる経験のある男、わりと世の中には居ると思います。

この映画はとても!よく出来た映画だと思います。ロックファンなら必見だと思われます。








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