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ロウダウン ボズ・スキャッグス Boz Scaggs - Lowdown [ボズスキャッグス]





1960年代初頭には、イギリス白人の間で盛んだったアメリカR&B、ブルースのムーブメントに触発されたのか?アメリカ人なのにイギリスに渡ったボズ・スキャッグス。この後のジミ・ヘンドリックスと同じパターンですが、ボズは大ブレイクする事なく帰国。

サンフランシスコを拠点に、スティーヴ・ミラー・ブルースバンドからスティーヴ・ミラー・バンドに名前を変えたグループのファーストアルバムに参加。その後ソロになりオールマン・ブラザーズのデュアン・オールマンとアルバムを発表したりしますが、大ヒットアルバム、シングルに恵まれる事なく70年代前半をボズは終えています。



1974年に、70年代初頭ブレイクした!ニューソウル、ニューファンクのミュージッシャンを集め作られたアルバム「スローダンサー」で、それまでのR&B、ブルース路線に、更に流行りのソウル、ファンク色を交えた方向性を確信したのでしょうか?その延長線上にある1976年に発表されたアルバムがビルボード最高位2位「シルク・ディグリーズ」(Silk Degrees)であり、同じく3位のアルバム収録曲の、こちらシングル「ロウダウン」(Lowdown)。

ボズ・スキャッグス三十路にして初の!大ヒットになり、これから暫く、AORの旗頭と崇められ、もの凄い!人気者にボズはなったわけであります。

で、時代背景としては、それまでの北米アフリカンアメリカンのR&B、ニューソウル、ニューファンクと異なり、白人のアベレージ・ホワイトバンドやワイルド・チェリーのファンクも、しっかりチャートで売れ、踊り場ディスコでも人気になり、又、白人のKC率いるマイアミのKC&ザサンシャインバンドの一連の大ヒット等、かなりボズ・スキャッグスやボズのスタッフは、あちらは「仕事」で音楽やってますから影響を受けてると思いますね。

黒っぽいミュージッシャンを集めた「スローダンサー」と違い、「シルク・ディグリーズ」(Silk Degrees)は後にトト(TOTO)を結成するメンバー含め、白っぽいミュージッシャンに、ファンキーサウンドをやらせてますから、「白人でも出来る」という自信というか何というか、感じたのではないでしょうか?。この2枚のアルバムを聴き比べてみると面白いと思います。

いきなりジェフ・ポーカロのドラムがカッコいい!、16ビートのファンキーなリズムに、魅惑の女性コーラス、ストリングスサウンドは、それ以前のモータウンのニューソウルや、フィラデルフィアのフィリーソウルに通じるものがあるのは、古のニューソウル、ニューファンクファンなら当時から感じる所はあったと思われますが、AORというジャンルを作られたので、間違ってると嫌なので言いずらかったと思います。



更に!日本は1976年というと、ユーミン、松任谷由実さんが大ブレイクした年で、旧作含めオリコンチャートにユーミンのアルバムが続々登場した年。和製ふぉーくではなくニューミュージックなる言葉が浸透しだした、1975年まで暫く吹き荒れてた吉田拓郎氏、井上陽水氏、かぐや姫のチャート独占の和製ふぉーくブームが終焉の兆しをみせた年(その後、中島みゆきさんや長渕剛氏、松山千春氏、アリス等、またまた大ブレイクしますが)、又、70年代末期の空前の世界的なディスコブームに向かっていった時期、又、70年代初頭のニューロックがそろそろ勢いに陰りをみせてきた年でもあり、これら全てが!ボズ・スキャッグスと「ロウダウン」(Lowdown)には、時代の全てが!追い風になっていたんですね。



特にそれまで深夜放送で和製ふぉーくと洋楽ポップス、ハードロック、プログレを好んでいた、あまりニューソウルやニューファンクを聴いた事がない層には、この軽やかな16ビート(ファンク)にのる「ロウダウン」(Lowdown)は画期的に聴こえたわけで、それを「大人」の「都会的」で「洗練された」音楽、全く新しいAORという音楽なんだと、一生懸命!レコード会社が宣伝するものですから(笑)、そういう定義になったわけですが、元々、黒っぽいR&B、ブルースを得意にしていたボズが、同じような黒っぽいニューソウル、ニューファンクをやりだしたのは、別におかしな動機ではなかったと。

同アルバムに入ってる「リド・シャッフル 」(Lido Shuffle)など、かなりブルースより勢いがあるブルースですし、「シルク・ディグリーズ」(Silk Degrees)はとてもR&B色強いアルバムです。が!当時このR&Bという言葉が、古びた言葉になっていたし、ニューソウル、ニューファンクも既に「ニュー」ではなくなっていたので、昨今は情報もあふれてる時代ですしR&Bという言葉がある時期から復活したので、ボズはR&B色強いと普通に評価されてますが、リアルタイムはR&Bなんて言われる事はまーず!なかったわけです(笑)。

なんたってこの音楽は、AORなんですから(笑)。




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