< ジェフ・ベック 哀しみの恋人達 Jeff Beck "Cause We've Ended As Lovers":70's Rockを称えるブログ:So-netブログ

ジェフ・ベック 哀しみの恋人達 Jeff Beck "Cause We've Ended As Lovers" [ジェフ・ベック]





しかし1970年代のジェフ・ベックの人生、音楽活動は本当に凄いな〜と、今更ながらつくずく思う今日この頃。

1970年代初頭、コージー・パウエルと出会い、新たなインスピレーションを感じたジェフはベースを探しだすも、イギリスには自分が求めるベーシストはいなかったので、アニマルズのプロデューサーで、この後、スージー・クアトロを発掘するミッキー・モストと共にアメリカに渡り、大好きな!R&B、ソウル、ファンクの、デトロイトのモータウンのミュージッシャンとのセッションに人材を求めるも、ソツのないプレイを皆するも、ジェフの望むプレイヤーではなく、メンバーは固まらない、、、。

イギリスに戻ったジェフは、再び、新ベーシストのオーディションを繰り返し、西インド諸島出身の黒人ベーシスト、クライヴ・チャーマンをコージー・パウエルの友人より紹介され、ジェフもコージーも気にいり、ドラム、ベース、ギターの基本トリオが固まり、第二期ジェフ・ベックグループの骨格が出来るわけです。

更に!クラシックを長年やっている経歴がジェフは「気にいらなかった」そうですが(笑)、ジェフの求めていたソウルやジャズも出来るピアニスト、マックス・ミドルトンを入れるわけで、マックス・ミドルトンがジェフがソロになり、バンドの中のギタリスト、ジェフ・ベックではない「ギタリスト!ジェフ・ベック」というブランドを確立したエレキインストアルバム、「ギター殺人者の凱旋」(Blow by Bluw)を作った時もジェフ・ベックは起用してるのですから、この出会いはジェフには大きかったと思われますね。

バンドをやった方なら経験あると思いますが、このジェフの最初にマックス・ミドルトンに抱いた感想、、、クラシックを長年やっている経歴が「気にいらなかった」のは、譜面をみながら弾くのは上手いのに、ブルースやジャズのアドリブソロに対応できないピアニスト。ソウルやファンク、R&R、R&Bを知らないピアニストでは、ロックバンドやブルースバンド、ジャズバンド、ジャズファンク、クロスオーバーを一緒に出来ないわけで(案外、多い)、譜面も強くクラシックも上手で、更に!ジャズやブルースのアドリブも達者で対応でき、ソウルやファンク、R&R、R&Bも好きというピアニストの、マックス・ミドルトンとのジェフ・ベックの出会いは、この後のジェフの音楽人生を大きく変えたと思われますね。

アルバム2枚だけ残し解散した第二期ジェフ・ベックグループの後のベックボガード&アピスを、ジェフは「血迷った」と言ってるようですが、第二期ジェフ・ベックグループで自分がやろうと思っていた音楽と、ジェフが当時、強烈に感化されていたらしい、ジョン・マクラフリンのマハビシュヌ・オーケストラに共通点を感じていたジェフは、結局、スタジオアルバムを1枚残しただけで、「血迷った」らしいベックボガード&アピスは消滅させ、これ以降、バンドではなく「ジェフ・ベック」というギタリスト名義で活動するようになり、今に至るわけです。



ギターインストアルバムとしては異例の!ビルボード4位を記録した、1975年のソロ名義第一弾!「ギター殺人者の凱旋」(ブロウ・バイ・ブロウ・Blow By Blow)。所謂「クロスオーバー」という言葉が一般的になるのは、このジェフ・ベックのアルバムの快挙からで(そういうアプローチをしていたミュージッシャンはそれ以前からいても)、ここで再びジェフは第二期ジェフ・ベックグループのマックス・ミドルトンを起用。プロデュースにはマハビシュヌ・オーケストラを手がけたジョージ・マーチンを起用(ザ・ビートルズで有名な方ですね)。

同じく第二期ジェフ・ベックグループのベーシスト探しでアメリカまで渡り、モータウンのセッションの時の縁で、ベックボガード&アピス時の「迷信」に続きスティーヴィー・ワンダー作の、こちらの名曲!「悲しみの恋人達」(Cause We've Ended As Lovers)をカヴァー。当時から今の今迄、多くの世界中のギタリストにこの曲はカヴァーされ好まれているわけであり、第二期ジェフ・ベックグループあらベックボガード&アピスを経過し、ジェフが当時、何を目指し何を好んでいたか、よくわかりますね。

次作1976年のアルバム「ワイアード」(Wired)でも、マックス・ミドルトンはレコーディングに参加しており、ここで遂に!ジェフはマハビシュヌ・オーケストラのヤン・ハマー(キーボード)と、ナラダ・マイケル・ウォルデン(ドラム)との競演を果たし、第二期ジェフ・ベックグループ結成前から、自信の漠然と「やりたかったサウンド」の完成をみるわけであります。




nice!(0) 
共通テーマ:音楽

nice! 0

Related Posts Plugin for WordPress, Blogger...

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。