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セックス・ピストルズ TV初出演 とリアルタイム日本の空気について [セックスピストルズ]





1976年11月、イギリスから「セックス・ピストルズ」という名前でライブデビューした彼等は、日本でも「パンク」という言葉を有名にした先駆者でしたが、マスメディアや一部の音楽ファンが騒ぐほど、リアルタイムの日本では「パンク」は、後世の後追いの若者達にパンク伝説になっているほどには、同世代の若者達に支持される事はなかったと記憶しております。

これはアメリカ合衆国の保護領、属国として歩んできた戦後日本の背景。時代は正に高度成長から、後にバブルと言われる時代にまっしぐらだった!いけいけどんどん。2012年の今現在と違い、若者はどんなバカでも選ばなければ正社員就職など簡単に出来た日本は時代。

一方、イギリスは1979年にイギリス経済復活、小さな政府への転換を公約に掲げ、保守党を大勝に導く「鉄の女」サッチャー登場まで、2012年の今の日本よりも酷い深刻な経済常態で、若者は大学を出ても就職もない、失業者も溢れる凄まじい不況に陥っていた時代。

この時代背景を持つ日英の若者が、同じ価値観を持つなど不可能だったのが、話題性のわりにリアルタイム、パンクは日本ではけっして商業的には成功していなかった原因だと思われます。本当に価値観を共有できるのは今の日本の若者達だと思うのですが、日本人の美徳なのか?「やせ我慢」「武士は食わねど」がある日本人の血なのか?これだけのリストラの雨霰、若者の就職難、大不況の日本でも、セックス・ピストルズのようなムーブメントは日本では起きません。

日本でパンクムーブメントが花開くのは、バブル突入の80年代も半ばになってからで、皮肉な事に空前の!好景気に浮かれてた時代背景のアンチテーゼで盛り上がり、そしてバンドブームも起き、商業的にも成功したバンドも幾つも出たわけで、1981年結成、1988年解散のBOØWYはその最たる成功例バンドでありました。



日本人ながら日本人の血というのは、誠に面白いと感じます。本当に戦後最大の大不況の昨今や戦時中は「耐えて耐えて」、景気の良かった高度成長時代には70年前後には学生運動、80年代にはパンクムーブメントが盛り上がる不思議。コレは一体何なのか?と、日本人ながら今も謎の当サイト管理人であります。

ただしこのセックス・ピストルズが提示したサウンド、髪型、ファッション、ステージングは、今の若い世代にはロックの王道と思われる普通のソレに感じると思いますが、当時の感覚ではかなり!異端、違和感のあるソレであり、セックス・ピストルズがその後のロックに与えた影響というのは、無視できるものではないのだけは、確かでございます。








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