孤独のメッセージ ザ・ポリス The Police - Message In A Bottle [ポリス]
世の中は空前のディスコブームに突入していて、AORやクロスオーバー(もう、フュージョンて名前になってたかな?記憶曖昧。笑)の重厚なストリングスサウンド、70年代前半から中期のニューロック、ハードロック、そして80年代にブレイクするヘビーメタルの分厚いディストーションサウンドのギターにキーボードのアンサンブルでもない、一聴するととてもシンプルにトリオ編成ゆえドラム、ベース、ギター3人の音がはっきり聴きとれるアンサンブルが、妙に斬新で新鮮に感じた、ザ・ポリスの1979年のヒット曲!「孤独のメッセージ」 (Message in a bottle)。
所謂ニューウエイブ、新しい世代の若いバンドと思っていたら、かなり後で知るわけですがギターのアンディ・サマーズはこの曲の1979年は既に36才。60年代からあちら(イングランド)では、それなりの方だったようで、後期のアニマルズのメンバーだった事もあるベテランギタリストで、他のお二人、スティングやスチュワート・コープランドとは約10才ほど年が離れていて、ちょっと驚きました。人に歴史あり。
イントロからとても印象的なスチュワート・コープランドのワンアンドオンリーと言える斬新なドラミングに、左右にステレオで聴こえるステレオ効果のリフは、2回弾いてそれをパンポットで左右に振り分け録音してるのでしょうか?。そしてその後、どーんと真ん中で聴こえてくるベース。
案外この手法は初期のレッド・ツエッペリンにも通じますし、ギター音がもっと重厚なディストーションサウンドだったりキーボードシンセをかませたりすると、80年代以降のヘビーメタルや所謂「産業ロック」と同じ録音方法になるわけで、リアルタイム私の回りにわりと居た、アンチハードロック、ヘビーメタル、アンチマルチ録音のニューウエイブ、パンクファンの常套句「シンプル」「一発録り」こそロックスピリッツ的な見解は見当違いなわけで(笑)、ギターが1本のポリスなれど、オブリガードでもう1本のギター音も随所でオーバーダブで入ってますし、トリオゆえ居ない筈のシンセ音が静かに入っていたり、「孤独のメッセージ」( Message In A Bottle)は、シンプルに聴かせる計算の元、ちゃんと多重録音はされてるわけです。
職業、仕事でやってるスタジオのエンジニアと音楽プロデューサー、これで一発あて世にでよう儲けようと思って録音し、ミキシングに立ち会ってる(であろう)ミュージッシャン達の、その曲を「売るため」の戦略、計算、センスを甘くみて、「精神論」はロックは最も大事ですが、それだけに支配されない方が良いと言う事ですね。
大人気だったザ・ポリスは1984年には、パッと咲いてパッと散るロックの美学そのもので活動停止しており、思えば随分、活動期間の短かったバンドです(2007年、再結成されますが)。
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