タイムマシンにお願い／ユーミン＆サディスティックミカバンド

Sadistic Mika Band サディスティックミカバンド / 黒船 〔SHM-CD〕

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しかし、ミカさんとユーミンの２ショットの「タイムマシンにお願い」が観れるとは思わなかったな。




ザ・ビートルズのジョン・レノンがオノヨーコさんと作ったバンド、「プラスティック・オノ・バンド」をもじって、加藤和彦氏が当時、奥様だったミカさんと、つのだ☆ひろ氏と結成した「サディスティック・ミカ・バンド」。成毛滋氏の誘いでベーシストとしてデビューし、岡林信康氏のサポート等の仕事をしていた若き高中正義氏が加入。ドラムもつのだ☆ひろ氏から元ザ・テンプターズ（萩原健一氏のいたバンド）、PYＧの大口広司氏を経由、高橋幸宏氏に代わり、ベースに小原礼氏が加わり、ファン待望の！ファーストアルバム「サディスティック・ミカ・バンド」を1973年に堂々！発表！、、、

というのは嘘で（笑）、このアルバムは当時、数千枚しか売れなかったそうで、あの！フォーク・クルセイダースの加藤和彦氏、解散後も盟友、北山修氏との「あの素晴らしい愛をもう一度」の大ヒットを飛ばした、あの！加藤和彦氏のバンドにしてこの惨敗ぶりこそが、当時の日本のロックバンドと歌謡史に残る「空前の和製ふぉーくブーム＆アイドルブーム」の、あまりのオーディエンスとの感覚の違い、差の実情で、かまやつひろし氏がプロデュースしたシングル「返事はいらない」で荒井由実としてデビュー、そのシングルは実は僅か300枚しか売れなかった当時のユーミン、荒井由実さんと、このへんはとても似てるように感じまする（ミカバンドのメンバーはその、和製ふぉーくのサポートもやっておりましたが）。




で、こちら日本で全く売れなかったアルバム「サディスティック・ミカ・バンド」は、イギリス、特にロンドンで評判となり、ザ・ビートルズやピンク・フロイドを手掛けたことで有名になっていた音楽プロデューサー、クリス・トーマスからプロデュースの話があり、彼のプロデュースでセカンドアルバム「黒船」を作る事になり、1975年には、イギリスのロキシーミュージックの全英ツアーにおいてオープニングアクトを務め、音楽関係者やコアな音楽ファンには、とても！話題になったのですが、当時のマスメディアは歌謡芸能の世界でヒット曲のない歌手、バンドは完全に無視していたので（今も？）一般的にはそれほど話題にならなかったので、案外、リアルタイム若者だった筈の、今の（2011年）５０代の人でも、この歴史的事実を、山口百恵さんやキャンディーズ、吉田拓郎氏や井上陽水氏、かぐや姫を語るように知るほどに、知ってる人は非常に少ないです。

サディスティック・ミカ・バンドが一般的に有名になるのは、皮肉な事に解散してからで、特に1980年代に入ってからの高中正義氏の大ブレイク！大人気！、70年代後半よりYMOにドラマーとして参加した高橋幸宏氏の知名度があがってからで、その後、今に至るまで「伝説のバンド」として何度かボーカルをかえ再結成しておりますが、こちらの映像はミカバンドって言うぐらいですから（笑）、そのご本家ミカさんのソレでございますね。

サディスティックミカバンドは、2011年現在、今も続く内田裕也氏開催の「ニューイヤーロックフェスティバル」の、堂々！1973~74年の第１回、74~75年の第２回の出演バンドで、クリエイションやキャロル、ファニーカンパニー、カルメン・マキ＆OZ、頭脳警察等と共に、日本のロック黎明期を支えたロックバンドだったという事は、このへんで若い方にもよくわかると思います。

ちなみに、高橋幸宏氏参加のYMOのアルバム「増殖」の「Nice Age」の中でニュース速報を読んでいるのはミカさんです。

クリス・トーマスと不倫関係後、加藤和彦氏と離婚（よってサディスティックミカバンド解散）、ロンドン在住だったミカさんは、1980年に来日したWingsと同行。ポール・マッカートニーがマリファナ所持で拘置、強制国内退去され公演中止になり、予定されていたYMOとのセッションも実現しなかったので、「増殖」の録音中だったYMOがなにかメッセージをということで、ニュース速報という形でポールの妻リンダのメッセージがミカのナレーションで入れられてます。この中の「22番」というのはポールの拘置中の番号。




















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